読書記録

読んだ本の感想まとめ。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

みんなの「わがまま」入門

みんなの「わがまま」入門作者:富永京子発売日: 2019/10/09メディア: Kindle版一章・二章は全ツイッタラーに読んでほしい良書。特に問題提起ツイートを鼻で笑うクソリプマンに。何かのニュース記事に対する意見を言ったり、バズっているツイートに引用RTをし…

最後のページをめくるまで

最後のページをめくるまで作者:水生 大海発売日: 2019/07/17メディア: 単行本(ソフトカバー) 骨になったら 語り手が犯人の作品って、その人間がどれだけ常軌を逸した人物だとしても、犯罪が表沙汰になりませんようにと願ってしまう。そんな自分が少し怖い…

犯罪小説集

犯罪小説集 (角川文庫)作者:吉田 修一発売日: 2018/11/22メディア: 文庫前2話を読んだものの、どうにも肌が合わなくてやむなく中断。この本は推理……小説ではない? 青田Y字路 ラストに愛華ちゃん失踪当時の描写がある。明示はされていないものの、男は豪士と…

浜村渚の計算ノート

浜村渚の計算ノート (講談社文庫)作者:青柳 碧人発売日: 2011/06/15メディア: 文庫ここまで設定がぶっ飛んでいるといっそ清々しい。まあ、この表紙で本格ミステリーを期待する読者もそういないだろう。「悪魔との約束」が一番好きな話。÷0は解なし。学生時代…

高校事変

高校事変 (角川文庫)作者:松岡 圭祐発売日: 2019/05/24メディア: Kindle版例えば国語の試験問題にこの作品が出題され、この作品の主題を本文中から抜き出せと言われたら、私は「欺瞞は政治家の基礎」と答えるだろう。一行目から最終行まで政治家達の腹の探り…

追想五断章

追想五断章 (集英社文庫)作者:米澤 穂信発売日: 2012/04/20メディア: 文庫物語のほとんどはミステリーにしては淡々としていて、五編の断章は懐古的で正直読みやすいとは言えず。でも最後に思いがけないご褒美が用意されている、そんな小説。一般的にミステリ…

国語、数学、理科、漂流

国語、数学、理科、漂流 (文春文庫)作者:青柳 碧人発売日: 2019/07/10メディア: Kindle版 責めることは簡単で、許すことは難しい。難しいほうを選べるのは、それだけで価値のあることだ。 胸に突き刺さった文。社会の真理だと思う。勉強で得られる余裕が、大…

西川麻子は地理が好き。

西川麻子は地理が好き。 (文春文庫)作者:青柳碧人発売日: 2014/12/12メディア: Kindle版「ナトロン湖畔に愛の像」が一番好きな話。さくさく読めるけど真相にインパクトがない事件ばかりだなと読み進めていったら、最後が爆弾だった。殺人を犯してからの彼は…

ウツボカズラの甘い息

ウツボカズラの甘い息 (幻冬舎文庫)作者:柚月裕子発売日: 2018/10/09メディア: Kindle版叙述トリックと呼んでいいのかどうか悩む。中盤での文絵への事情聴取で、それまで信じていた文絵のプロフィールがひっくり返される。しかし文絵という語り手からすると…