成人後、社会人になってから再読することを想定した上で練られた展開だと思う。上記に列挙したテーマが「なにそれおいしいの?」じゃなくなった大人が読むと唸る。
久村氏とモーちゃんのお母さんの離婚理由、本当に暴力を振るったのはどちらだったのか、気になるけどそれはこの話の本質ではないのだろう。
夫婦問題と親子問題を完全に切り離し、「再婚には反対しないけど、あの人を父さんとは呼べない」「久村さんは自分からぼくの父さんじゃないって言った。ていうことはもう、ぼくには一生、父さんはいない」というところまで、考えを突き詰められるモーちゃん何者。小6の聡明さじゃないよ。この3人の中で一番地頭がいいのは、実は彼なのでは。
小学生だけの東京旅行なんていいな~!と思ったけど、旅の目的が目的だけにそんなこと言える雰囲気じゃない件。