山手線探偵3: まわる各駅停車と消えた妖精の謎 (ポプラ文庫)
- 作者:七尾 与史
- 発売日: 2014/06/05
- メディア: 文庫
化学薬品などではなく普通に店舗で入手できるもので生成できる爆弾と聞いて正直、全部探偵達の勘違いで、ラストは爆発はしないんだろうと思ってたんだけど、普通に爆発して驚いた。もしそんな爆弾と人工知能が実在したら、世界はくまなく戦場と化すだろう。これがフィクションでよかった。
「妖精を悪魔に変えるのはほかならぬ私たち」この気付きを得たシホちゃんは本当に小学生ですか。人生何回目ですか。
人間は愚かだから、原子爆弾といい人工知能といい、革新的な技術を手に入れるとろくな使い方をしない。他にも酒、車、拳銃……これらが犯罪や死に繋がる例は掃いて捨てるほどある。発明者がどれほど賢人でも、使う民衆は愚者なんだよなあ。全員がそうとは言わないけども。
霧村さん達とシホちゃんの別れが大変潔い。個人的にはこのまま彼女が中学生、高校生と成長していく姿もちょっと見たかったけど、スッキリした終わり方でこれはこれでよし。立つ鳥跡を濁さず。