godzilla-movie2023.toho.co.jp
- 余すところなく面白かった。この作品に出会えて良かったと思う。
- やっぱり神木隆之介と浜辺美波のタッグは間違いない。
- 鑑賞しながら少し泣いてしまった。エンディングでは、目の水分を飛ばすのに必死だった。
- 戦後が舞台の特撮作品を見に行ったつもりだったんだけど、実際にはバチバチに戦中の話だったと思う。
- 敷島が「俺の中では戦争が終わってないんだ」って叫ぶシーン。それから、最後の最後で典子が、「浩一さんの戦争は終わりましたか」って聞くシーン。この尊さはほかの作品では得難いものがあると思う。中途半端な戦争映画を見るよりも、よっぽど戦争映画だった。
- 典子はゴジラが銀座に襲来したところで被害に遭って吹き飛んでしまったので、思ったより退場が早いなと思ってとても悲しかったんだけど、最後の最後で救ってくれた。
- あの電車が破壊されたシーンで。命を落とさなかったのは本当にすごいと思う。
- もちろん銀座であれだけ吹き飛んだのに。命が繋がっていたのも奇跡だと思う。
- あれだけのタイムラグで再登場ということは、多分記憶喪失とかで身元がはっきりしなかった可能性がある。
- 彼女は1945年の設定でスクリーンに登場したときは結構ボロボロの姿だったから、浜辺美波の本来の姿と一致しなかった。
- あと、これも割と個人的な感傷なんだけど、中学生の頃から探偵学園Qの主役あたりでずっと見てきた神木隆之介が父親役をやるっていうのはなかなか感慨深いものがある。
- いや、私は正直俳優界に知見があるわけじゃないので。この作品以前にとっくに父親役を演じていたかもしれない。
- 特攻隊として国のために死にに行くこと。それを成し遂げられなかったこと。それが戦争経験者にとってどんな意味を持つか? この作品は、その一端が描かれているに過ぎないと思う。
- 戦争経験者どころか、バブルが弾けてから生まれた人間がは安易に戦争経験者や特攻隊経験者の気持ちを想像することなんてできない。
- 逆に言えば、本物かのようにそれを作中で演じきっている。神木隆之介の演技力が末恐ろしい。
- 戦争に行った若者は人生の一番楽しい頃を戦争に叩き潰されて。経済の復興とともに立ち上がりかけたところを敷島はゴジラに叩き潰されて。彼はラストで典子に再会するまでは幽霊みたいに生きていた。
- 橘さんが敷島のために用意したパラシュートは、彼の敷島への願いだったのだろうか?
- 橘さんの苦しみのほんのわずかだって私には想像の範疇を超えている。もし私が橘さんの立場だったとしたら、間接的とは言え、仲間の死の原因になった人間に生きろとは言えないと思う。
- 多分作中の野田さんにとっても、澄子さんにとっても橘さんにとっても、秋津さんにとっても。そしてもちろん敷島にとっても、戦後を生きることは罰なのかもしれない。戦争に行っていない水島と明確に線引きしているのはそこかもしれない。そして両親に生きろと言われた典子だけが、作中では未来を見ている。アキコちゃんの未来を見ている。
- ゴジラも船も航空機もいったいどこからがCGで、どこからがリアルなのか、さっぱりわからなかった。
- ゴジラが島や銀座に上陸して街を破壊して行くシーンは、人間は虫けらも同然だった。全く意思疎通ができない巨大生物を目の前にしたら、人間は逃げ出すしかない。体のサイズというより、意思疎通ができるかできないかが一番肝なんだと思う。例えば現実の虫にとっての人間もこんな存在なんだろうか?
- きっと往年のゴジラシリーズが大好きな人にとっては垂涎ものの作品なんだろうけれども。私はこの映画をヒューマンドラマとして捉えたい。
- これは敷島にとっては侮辱なのかもしれないけど、アキコちゃんにとってのお父さんの立場の人が、この世から消えてしまわなくて良かったと思う。子供の笑顔はこの国の未来だから。
- 予告で想定していた以上に重い映画だったので、今晩悪夢にならないか若干不安。