読書記録

読んだ本の感想まとめ。

サキヨミ!(2) 未来も絆も大ピンチ!

展開の大筋が、完全に少女漫画のそれなのよ。
友達の好きな人が瀧島君かもと考えちゃうところも、「一緒に帰るのやめよう」って提案するところも、メッセージの間や内容を怒りから発露されたものだと勘違いするところも。
夕実ちゃんの想い人は、レイラ先輩か叶井先輩のどっちかなんじゃないかと勝手に思っている。

夕実ちゃんと塩野さんの軋轢は、0:10で塩野さんに非があると感じる。
「考えておく」=「入部する」って受け取られたらお手上げだよ。曲解にもほどがある。その読解力でよく小学校時代を生き抜いてこられたな。
それに、夕実ちゃん込で劇の配役を決めた先輩の先走り力もやばい。
内定出しただけの学生を、春から始まる業務の担当に勝手に割り当てましたみたいなヤバさがある。

中学生だから、まだ報連相が上手くないのは仕方ないって思うけど、それにしたって塩野さん(&佐藤さん+演劇部員たち)が一方的すぎる。
ちゃんと謝罪できる子たちでよかったけど、演劇部の先輩は塩野さんや夕実ちゃんに頭を下げたのだろうか?

夕実ちゃんは週1~2で演劇部を手伝うことになったそうだけど、私だったらとてもできない。
だって夕実ちゃんなにも悪いことしてないのに、貴重な放課後の時間を別の部のために使う意味とは???(と考えてしまう私は性格が悪い)
複数の部で矛盾することを言ってたとか、いつまでも決断できなかったとかなら彼女にも非はあるけど、「美術部があるから演劇部には入部できない」ってしっかり答えを出してるわけじゃん。
まあ、塩野さん側にも「自分が嘘つきになりたくない」事情があったようだ。
被害者が納得しているのなら、読者側としては怒りを継続させる理由はない、か……。

夕実ちゃんがミミふわの正体に気付いたきっかけが名探偵。
個人的には、サキヨミの能力まで明かす必要があったのかは疑問だし、親友だからって辛いことや悩みを全部打ち明けるべきだとはまったく思わないけどね。医者とか、利害関係のある赤の他人だからこそ明かせることだってあるさ。

でも、夕実ちゃんは美羽ちゃんと瀧島君のキューピットになってくれそうだと期待している。
瀧島君はなんで美羽ちゃんにユキちゃん=瀧島幸都だと明かさないし、告白もしないの?
「気付いてくれるのを待ってる」とか悠長なこと言ってると、思いがけないところから恋敵が現れるよ? 彼女、押しに超絶弱いし。

そりゃ、かわいいよ。そんなこと、改めて言われずとも僕はとっくに知っていた。

ここで魅力を否定するんじゃなく、自分の優位性を示すところに瀧島幸都の余裕を感じる。
というか、美羽ちゃんへのクソデカ感情がだだ漏れ。

他にもカン違いしている人がいるようだから言っておくけど、如月さんと僕が二人で行動するのは、美術部の活動のためだ。それ以外の意味は、何もない

自分の言葉で切り傷を作った上に、そこに塩を塗りこんでいるようにしか聞こえませんけど、大丈夫ですか?
絶対傷つくって分かってる言葉でも、大好きな子のピンチを救うためなら、スラスラ言えるんだね。メンタルつよい。

SNSの投稿をアリバイにしたのはナイスアイデアだった。
たぶん彼は「瀧島幸都」と「雪うさ」で複数アカウントを持っていて、雪うさとして投稿したあとに瀧島幸都でログインし直したんだろうな。頭の回転、はやっ。
彼に雪うさの正体を隠す意思がある限り、それが世間に広く露見することはない気がする。

返信→変身の誤字にしばらくツボってたそうだが、腹筋は大丈夫かい? あばたもえくぼって言うからね!