読書記録

読んだ本の感想まとめ。

セーラー服と機関銃・その後――卒業――

君には早く卒業してほしいんだ! これ以上君にいられたら、私はクビになる!

私が編集者なら、保科校長のこのセリフを煽り文にしたい。
しかし泉の卒業と入れ替わりにユリが入学してくるので、依然として校長の胃の安全は脅かされ続けるでしょう。

刑事の立場が、無印とは対照的に描かれている。
黒木が好意的に近づいてきてラストで敵対したのに対し、神崎は初めは対立関係にあったのが中盤で和解する。対比が面白い。

今回は三人組の影がかなり薄いように感じた。
前の巻では智生の推理が光っていたけど、今回は探偵役としての活躍はなし。
雅子殺しも実子殺しも、神崎刑事が結論だけ伝えてきた。ミステリー要素は薄弱。
やはり続編は、一巻の面白さを越えられないのだろうか。

エピローグで原田の逮捕が書かれていたのがよかった。大団円。