読書記録

読んだ本の感想まとめ。

浜村渚の計算ノ-ト 2さつめ ふしぎの国の期末テスト

麗しのルイ嬢

ルイ嬢がビジネス戦略の天才すぎて呆然。この国に実在したら、間違いなく上位3%に位置する資産家。

豊臣秀吉の縛り木法の話も曽呂利新左衛門の金の話も興味深い。歴史に名を残す賢人は数学に秀でている――つまり成功者になりたいなら数学を学べ、とも言える。物事を俯瞰して見るには理論的に考える力が必要だからね。

100億が0乗で1にされた犯人にはちょっと同情する。0、血も涙もない数字だ。

0の0乗=1って、感覚的には納得できない。文系だからか? 理系にとっては常識なの?

割り切れなかった男

弁護士側の証人が検察側の主張をひっくり返す裁判の話は触れたことがあるけど、逆は初。現実の裁判ではこんな大逆転は滅多に起こらないだろうけど、裁判傍聴に興味を持った。Webでも裁判の事件名や改定日時が確認できるシステムがあればいいのに。

不思議の国のなぎさ

ファンタジー色が濃厚。前話が裁判傍聴という超現実的なストーリーだっただけに、温度差に風邪を引いた。これ小説より映像作品の方が魅力が伝わるんじゃないだろうか、と思うのは私にファンタジーの世界観を脳内に描く力が欠如しているからかもしれない。

ケーニヒスベルクの夢

プレーゲル川の橋を使って警察を挑発するキューティーオイラーのジョークセンスも、それを逆手に取って「あと一本橋を かけさえすれば…」と鼓舞する主人公の強さも好き。きっと永い戦いになるだろう。数学と運命的な出会いをした彼女が羨ましい。私は就学してから無理やり数字や足し算や九九を叩き込まれた人間だから……。