- 作者:赤川次郎
- 発売日: 2017/12/21
- メディア: 単行本
十代最後の日
主人公だけ蚊帳の外というか、この3年間はヒロインのエゴ以外の何物でもないわけだが、私は好き合っている男女への評価が尋常じゃないほど甘いのでこの物語はハッピーエンドよ。
でも男の首だけじゃ、死神として共に永遠を生きることにはならないと思うのだが、本当に首だけでいいのか? あとで胴体も拾いに来て、首を縫い合わせてほしい。
ハープの影は黄昏に
1日分時を戻すハープの調べ、効果は3回まで。間に合ってよかった! 怖さで泣くというより安堵で泣く。ラストシーンで語り合う二人は後の夫婦ですよね、分かります。
駐車場から愛をこめて
背筋が寒くなった。私も全然仕事ができる人間じゃないから、死んだ彼の苦渋が過去の自分と重なった。読んでいてしんどかった。途中で読むのをやめようかとすら思った。多分自分も彼と全く同じ行動を取る。車での事故なら、病気で闘病生活の末息を引き取るよりは苦しまずに済んだ、一瞬で逝けた。この話に救いはそれしかない。マルチタスクができない人間って、本当に本当に勤め人向いてないんだよ。
惚れた男に辛く当たる女の気持ちは1ミリも分からない。小学生じゃないんだから。