読書記録

読んだ本の感想まとめ。

片手袋研究入門 小さな落としものから読み解く都市と人

片手袋研究入門 小さな落としものから読み解く都市と人

片手袋研究入門 小さな落としものから読み解く都市と人

  • 作者:石井 公二
  • 発売日: 2019/12/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
コミケで頒布されている情報系同人誌の金かけた版。同じ対象を愛していても、その愛を具現化できる人はほんの一握りなので、尊敬に値する。自分は「呪い」にはかかれなかったけど、著者には一生片手袋研究家でいてほしい。

分かるとは分からないということを分かること、知るとは知らないということを知ること

秀逸な文。きっとどの分野の研究者も首肯する。学問とはそういうもの。つまるところ片手袋とは(例え教育現場において履修されることは永遠にないとしても)一種の学問である。始祖研究者の誕生と同時に、学問も誕生しているのである。

冒頭で仮に定めた片手袋の定義が、終わり近くではWebサービスにおける利用規約ように变化。

定義を厳密にしようとすればするほど、そこに当てはまらないような事例が次々と見つかってしまう

法律を制定する時と同じ現象が起きている。