『海からの贈り物』あたりから、主人公の背景が紐解かれてきて、キャラクターに色が付いてきた。
ようやく面白くなってきた、と思ったのも束の間、今度は推理を披露するのが主人公だったりメイドだったりニャン氏の通訳者だったりする。落ち着かない。探偵役は物語の中で一貫にしてほしい。
登場人物の中で一番不可解なのは、主人公の元恋人。
自分に婚約者がいるという状況で、なぜわざわざ「あなたのお祖父さんのことを調べたのは私じゃない、両親だ」などと言ったのか? 誤解を解いた先に何を望んでいたのか? 復縁したいわけじゃないなら、ただ自己満足のために告げたとしか思えない。今更自分の株を上げたって仕方ないと思う。
真実を告げて彼女はさぞスッキリしただろうが、主人公は二度目の失恋をしたも同然。
失礼を承知で言うが、彼女の想像力には欠陥があるのでは?
うーん、続きはもういいかな。