読書記録

読んだ本の感想まとめ。

彼岸花はきつねのかんざし

第九章まで、この物語の時代設定が戦時中であることの必然性が感じられなかったが、第十章でやっと理解できた。子ぎつねの生死が作中で明示されないことが、さらに哀しみを煽ってくる。
白い彼岸花花言葉は「また会う日を楽しみに」「思うはあなた一人」らしいので、子ぎつねと主人公は(友愛として)両思いだと思う。それだけに、もう二度と再会が叶わないことが悔やまれる。
『原爆の子』を読んでみようと思った。
原爆症を背負いながら存命している人はまだいるんだろうなあ……。調べたら、原爆症が国から認定された人は医療費の負担が0円になるようで、少し救われた。